米アマゾンが広告収入でさらに急拡大する理由

 最強ECサイト、消費者を囲い込むカギは商品情報コンテンツ

 

アマゾンのコンテンツ制作はコンテンツ26に依頼している。コンテンツ26プレジデントのマイク・ホワイト氏は「2004年にアマゾンに依頼を受けました。そして、2007年には、プラスページというものを作るようになりました。特定の商品について写真やビデオを作り、製品のブランドを作っていくようなページです。この時期、アマゾンは、世のあらゆる商品を売っていくことを自分たちのゴールに据え、そのために消費者があらゆる商品を認知できるように、商品の情報を届けていくことが重要だと考えるようになったのです。2007年は、ネット業界でグーグルが存在感を増した年でもあります。「検索」がより重要になったわけですが、アマゾンは「検索」においては、コンテンツが大きな意味を持つと気づいたのだと思います。」

 

 商品情報は、ググるより、まずアマゾンで検索する。

 一例を挙げると、米アマゾンのサイトで「テレビ」を検索すると、上部に広告商品が表示されます。見た目には一般商品のようですが、商品について詳しい情報があり、双方向のイメージで、質問と答えもあり、このテレビについて豊富な情報を得ることができます。つまり、通常に検索するよりも、アマゾンのサイトにアクセスして情報を調べるほうが、より簡単に、詳しい情報を得られるようになっています。結果的に買わなくても、情報収集ができます。アマゾンが検索エンジンとなっているわけです。

 現状、アマゾンの広告収入はグーグルやフェイスブックを下回っていますが、今後、アマゾンの広告収入は急激に伸びて行くとみられます。彼らをしのぐほどになる可能性もあるという見方もあります。アマゾンの強さは、実際に買うところまで導けるというアトリビューション(attribution、帰属性)にあるのです。

 

 確かにこの方法を活用すると、自分である商品が欲しい時にわざわざグーグルで調べてたくさんあるECサイトの中から選ばなくても、いきなりアマゾンに飛んでしまえば商品の内容がわかる、すぐ商品を手に入れることができる。アマゾンとしてもサイトの離脱率であったり、アマゾンの商品の売り上げにもなる。すごくいい手法だと読んで思いました。しかし、この先他のECサイトも真似するようになれば、この広告手法が浸透し当たり前になる日も来るかもしれません。日々新しい広告手法が生まれる昨今ではやはり常に広告の情報や流れを読むことがすごく大切であると改めて思いました。

 

https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/230078/081300156/?P=2